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CD №22-05

本文の解説↓

印刷教材では、 この下208ページ

4 質権

(1)
質権とは質権設定者の利用を剥奪して物を債権の担保にする担保物権だ。BがAに借金をしている場合、Bが借金のカタとして自分の物を「質」に差し入れる約束をしたときに、Aが質権を取得し質権者になる。Bは質権設定者だ。

  

(2)
質権の担保物権としての特徴は、質権設定者が担保に差し入れた物を利用できない点にある。
抵当権設定者が担保に差し入れた物を利用できるのと大違いだ(194㌻参照 * )。


 
5 留置権

(1)
留置権とは他人の物の占有者がその物に関して生じた債権を持つ場合に債権の弁済を受けるまで他人の物を留置できる(返さないでよい)担保物権だ

(2)
抵当権や質権は、債権者と債務者の約束で成立する担保物権なので、約定担保物権と呼ばれる。それに対して留置権は、他人の物の占有者に法律上当然に与えられる担保物権だ。そこで留置権は、法定担保物権と呼ばれる。

印刷教材では、 この下209ページ

(3)
例えば、建物の賃貸人はその建物の使用・収益に必要な修繕義務を負うので(35㌻参照 * )、賃貸人の長期不在などで、賃借人が修繕のための必要費を立て替えた場合、賃借人は修繕代を賃貸人に請求できる(36㌻参照 * )。
この場合、修繕代については、賃借人が債権者、賃貸人が債務者だ。ところが修繕代を払ってもらわないうちに、賃貸借の存続期間が終了し、賃借人がその建物から出ていかなければならないとしたら、いかにも不公平だ。
そこで民法は、賃借人(債権者)に、修繕代を支払ってもらうまで、建物から出ていかなくてもよい権利(建物を返さないでよい権利)を当然に与えることにした。これが留置権が生じる典型だ。


 
6 先取特権

(1)
先取特権とは特殊の債権を持っている債権者に債務者の物を裁判所で競売できる権利を認め競売代金から債務者の他の債権者より優先して弁済を受けることができるようにした担保物権だ。

(2)
先取特権は、特殊の債権を持っている債権者に法律上当然に与えられる。そこで、先取特権も留置権と同様に法定担保物権の仲間になる。

 

(3)
先取特権は特殊の債権を持っている債権者に認められるが、債務者のどういう物を裁判所で競売できるかによって、次の3つに分けられる。

一般の先取特権
…債務者の総財産を競売できる先取特権だ。
例えば、葬式費用という特殊の債権を持っている葬儀屋がいたが、債務者が弁済しない場合、葬儀屋は、債務者の総財産を対象に競売して、その競売代金から、債務者の他の債権者より優先して弁済を受けることができるのが、一般の先取特権だ。

印刷教材では、 この下210ページ

不動産の先取特権
…債務者の不動産を競売できる先取特権だ。
例えば、ビルの修理代という特殊の債権を持っている建築会社があったが、債務者が弁済しない場合、建築会社は、債務者が修理を依頼したそのビル(不動産)を競売して、競売代金から、債務者の他の債権者より優先して弁済を受けることができるのが、不動産の先取特権だ。

動産の先取特権
…債務者の動産を競売できる先取特権だ。
例えば、アパートの家賃という特殊の債権を持っている大家さんがいたが、債務者(賃借人)が弁済しない場合、大家さんは、債務者がアパートの中に置いてある電気製品や家具(動産)を競売して、競売代金から、債務者の他の債権者より優先して弁済を受けることができるのが、動産の先取特権だ。



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